AHAガイドライン2020が更新されています!
2020年10月21日にAHAガイドライン2020が更新されましたので、詳細・変更点などは以下の記事を参考にしてください。
なお、以下のAHAガイドライン2015の変更点に関しても、引き続きこちらでご覧になれますので、興味がある方は是非ご覧くださいね。
AHAガイドライン(G-2015)の重要変更点
2015年10月15日に「AHAガイドライン2015(AHA・G-2015)」が発表されました。
前ガイドライン(ガイドライン2010)からの主要変更点は以下のとおりです。
2、質の高いCPR(BLS実技1)
3、BLSサーベイ(BLS実技2)
4、徐細動が先かCPRが先か(成人の傷病者の場合)
5、Hands Only CPR(胸骨圧迫のみのCPR)
6、高度な気道確保(気管挿管)をしているときの人工呼吸の速度(全年齢)
7、ACLSでのバゾプレシンの削除
8、ACLSでの目標体温管理(TTM:targeted temperature management)
1、救命の連鎖
○G-2010
成人の救命の連鎖と小児・乳児の救命の連鎖で分類されていた。
○G-2015
成人の救命の連鎖が、更に院内心肺停止の場合と院外心肺停止の場合に分類された(下記)。
1、院内心肺停止 (IHCA)
①監視及び予防
②認識及び救急対応システムへの出動要請
③即時で質の高いCPR
④迅速な除細動
⑤ALS及び心拍再開後の治療
2、院外心肺停止(OHCA)
①認識及び救急対応システムへの出動要請
②即時で質の高いCPR
③迅速な除細動
④救急医療サービス(BLS及びALS)
⑤ALS及び心拍再開後の治療
「ガイドラインアップデート2015ハイライト、P4・図4」より抜粋
2、質の高いCPR(BLS実技1)
1)全年齢、胸骨圧迫の速さが以下のとおりに変更された。(2013年6月に既に変更済)
○G-2010:100回/分以上
○G-2015:100~120回/分
2)成人に対する胸骨圧迫の深さが以下のとおりに変更された。
(小児・乳児に対してはG-2010と同じ)
○G-2010:5cm以上
○G-2015:5cm以上6cm以下
3、BLSサーベイ(BLS実技2)
○G-2010:
意識と呼吸の確認(同時に確認)⇒通報⇒循環確認
○G-2015:
意識の確認⇒通報⇒呼吸と循環の確認
※呼吸と循環の確認は、熟練された救助者の場合は同時に行うことを推奨
4、徐細動が先かCPRが先か(成人の傷病者の場合)
○G-2010:
急変を目撃していない院外心肺停止の場合は、
除細動施行前に1.5~3分間のCPRをしてから除細動を行うことを考慮してもよい
○G-2015:
除細動が可能であれば、直ぐに除細動を行うことは妥当である。
急変を目撃していない院外心肺停止の場合でも、
除細動施行前に1.5~3分間のCPRをせずに除細動が可能になり次第
除細動を行うことは妥当である。
5、Hands Only CPR(胸骨圧迫のみのCPR)
○G-2010:
訓練を受けていない救助者は、突然倒れた傷病者(心停止先行型心肺停止)に対して
Hands Only CPRを行うべきである。小児・乳児には適応外である。
○G-2015:
訓練を受けていない救助者は、
全ての成人傷病者に対してHands Only CPRを行うべきである
小児・乳児に対しては突然倒れた傷病者(心停止先行型心肺停止)に対して
Hands Only CPRを推奨する
6、高度な気道確保(気管挿管)をしているときの人工呼吸の速度(全年齢)
○G-2010:6~8秒に1回
○G-2015:6秒に1回
7、ACLSでのバゾプレシンの削除
○G-2010:
心肺停止に対してアドレナリンの初回もしくは2回目の投与の代わりに
1回のみ40単位 IV / IO投与可能
○G-2015:
バゾプレッシンの投与は削除
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8、ACLSでの目標体温管理(TTM:targeted temperature management)
○G-2010:低体温療法
心肺停止後、心拍再開(ROSC)が認められた以下の患者に対して、
意識状態が悪い場合(指示に従わないレベル)、32~34℃で12~24時間冷却すべきである。
院外でVF/VTによる心肺停止になった患者
院内発症の全ての心肺停止、及び院外のPEA/asystoleの心肺停止の場合は考慮可
○G-2015:目標体温管理
心肺停止後、心拍再開(ROSC)が認められた全ての患者に対して、
意識状態が悪い場合(指示に従わないレベル)、32~36℃から目標体温を選び
その体温に達してから少なくとも24時間維持するTTMを行うべきである。
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以上が「AHAガイドライン2015(AHA・G-2015)」の重要変更点です。